「あんたが欲しい 俺のものになってくれ」
危険な男の甘い愛撫は、私のすべてを翻弄する──
「俺は絶対にあんたを傷つけない」
二十世紀初頭の魔都・上海。
家が没落した笙鈴は妓楼・翠泉楼で身を売らず芸を売る高級娼婦となり、その美しさと教養の高さから名を馳せてゆく。
時は流れ、笙鈴は謎めいた男性・秀英に身請けされる。
幼い頃笙鈴に救われたという彼は、情報屋として危険な世界に身を投じる彼女を護衛し、その対価として “笙鈴自身”を求めた。秀英の優しく触れる手と情熱的な口づけに戸惑う笙鈴。どうしてあなたは大切なもののように私を扱うの…?